イオンモール名取 科学技術体験イベント

科学技術体験イベント「エネルギーでつながる世界」

2014年10月11日 イオンモール名取

主催:STA

協力:都立戸山高校SSH、山形大学ラジオサークルHBK、(株)ラッシュジャパン、ソニー(株)、ソニーマーケティング(株)

 イオンモール名取さまと名取市教育委員会さまの全面的なご協力をいただき、STA初のショッピングモールでの単独開催でした。開催を決めた時点で確定していたキャストはたった2人だったのですが、東北大学、山形大学、東海大学の学生さんや全国各地のソニー社員などたくさんの方々のご協力をいただき、なんとか開催にこぎつけました。

 会場準備の間にも待ちきれない子どもたちに催促され(開始が遅れちゃってごめんなさい!)、イベント開始。「エネルギーでつながる世界」というテーマで、電気を作る「ニコニコ発電」、電気を貯める「電池をつくってみよう」電気を送る「電子マネーのしくみ」、電気を使う「モーターをつくってみよう」という4つの実験コーナーと、実験の解説や大学での研究の内容をお話しいただくトークコーナーと盛りだくさんの内容でした。またインドからSkypeによるLIVE中継で、名取のみなさんへのメッセージを伝えていただきました。また石巻に引き続き今回も都立戸山高校の生徒さんが手回し充電池とメッセージを届けてくれました。

 小中学校のイベントが重なってたり、あまり子どもが通らない場所だったりという状況ではありましたが、結果的にはたくさんの子ども、そして大人の方々にご参加いただきました。ご年配のご夫婦や外国籍と思われる方々もご参加され、"for All"なイベントになりました。

 後日、名取市長及び名取市教育委員会委員長より御礼状をいただきましたが、いまだに仮設校舎で勉強している子どもたちなどに、少しでも楽しんでいただけていたらと思います。

(E.E)

*^*^* インドから中継で参加したキャストより *^*^*

I spent two of my most formative years after graduation in Japan. There is a general respect for Japan and Japanese people in India for their sense of altruism and selfless duty. I have seen it and felt it first hand during my stay there.

Work done by STA reflects those values and it inspires me a lot.

I am extremely glad to be a part of it, though I couldn't do much while being here. Please continue the good work, and also extend me the opportunity to be a part of this endeavor whenever the opportunity arises.

Best of luck!


Regards,


Vaibhav Chaudhary

*^*^* キャスト感想 1 *^*^*

イベントについて:

 モーターが回ったり電子マネーの記号がPCで読み取られた時の子供たちの目の輝きがとても印象的でした。

 せっかく義務教育の中で理科を習うのに、その延長線上にある本当の科学の面白さが伝わらないまま終わってしまっていたらとてももったいないと思うので、

 こういった機会で少しでも興味をもつ子供が増えていくと良いなと思いました。

 

視察について:

 実際に現場を見ると、3年たった跡地でも、映像で見てきた印象とは比べ物にならない程衝撃的でした。

 今回の機会が無ければ被災地に来ていなかったと思うのでとても良い機会となり、色々考えさせられました。

 

子連れであまりお役に立てずご迷惑を沢山かけてしまいましたが、今回の様なとても貴重な機会を下さり、ありがとうございました。

(小野)

*^*^* キャスト感想 2 *^*^*

科学イベントと、翌日の被災地見学ツアーに夫婦で参加しました。

職業柄、子供向けの実験教室や出前授業などをさせていただくことが多いのですが、ショッピングモールでの科学イベントは初めての経験です。手作りモーターや電池の原理など、定番の内容かと思いきや、参加者に、電池になる金属板や溶液の組み合わせを自分で探してもらうなど、かなり高度な工夫が凝らしてあって驚きました。参加したお子さんたちはもちろん、スタッフの私たちまで勉強になりました。

翌日の見学ツアーでは、主催者Eさんのお車に乗せていただいて、被災地を見学しました。1600世帯が全滅したという石巻沿岸部の光景を、日和山から声もなく眺めているとき、被災された年配の男性にお声をかけられ、お話を伺う機会がありました。震災発生から今までのことを話してくださったのですが、仮設住宅での生活が今も続いており、精神的なダメージが日に日に深刻になっていく方が多いとのこと。あまり報道されていない生々しい声がそこにありました。全校児童108人のうち7割が亡くなったり行方不明になったりした大川小学校の光景も印象的でした。倒壊し、朽ち果てていく校舎の横に揺れているコスモスに、科学イベントに参加したお子さんたちの笑顔が重なります。Eさんのお話では、科学イベントの参加者のなかには、親子連れにみえても、御両親を亡くしたお子さんが引き取り先の御親戚と一緒にいる場合もあるとのこと。震災が、被災地の方々に、想像もつかない苦難を強いていることを改めて実感しました。

科学技術は、新しいものをつくり、社会を豊かにできる。今回の科学イベントで、そんな希望の種を、この被災地に蒔くお手伝いができたなら幸いです。

(落合 剛)


*^*^* キャスト感想 3 *^*^*

初めて科学教室のイベントに参加させていただきました。裏方で協力できたらいいかなと思っていたら、子供たちに実験を指導する場面もあり、四苦八苦でした。しかし、実験がうまくいかなくてもこどもたちとのふれあいを大事に、という主催者の方のお言葉で励まされて、笑顔で接しながら子供たちの顔をよく見て会話を大切にしたら、輝く子供たちの顔を見ることができました。

翌日は被災地の見学に連れて行っていただきました。津波で倒されたビルや、ぐにゃりと曲がった建物の一部のコンクリートが痛々しくて印象的でした。しかし最も印象に残ったのは、被災者の方のお話です。石巻市の日和山から海を見ていたら声をかけて下さり、津波から命からがら助かったと。眼下に見える草が生えた更地には、かつて町があり、住宅街で自分も住んでいたと。第一波で町は飲み込まれ多数の方が犠牲になり、ご自身を含め2~3人しか生き残れなかったと、お話しくださいました。落ち着いた口調で話される中で力強くおっしゃったのは、実際に見てほしい、テレビでなく自分で実際に被災地を見てほしいということでした。そのあと、私たちは山を下りて草の生えた更地に立ちました。家の基礎が残っており、それが集まっているところ、そうでないところがあり、そこにはかつて家々が立ち並び、道があって町だったことを感じました。言葉になりません。まだ被災地を見たことがない方には、「被災地を見てきてほしい」と伝えようと思いました。

(落合純子)